マインドウエア総研は、自己組織化マップ（SOM）を用いて企業の戦略マップ(事業戦略、市場戦略、製品戦略、技術戦略等）を作成する手法、ベイジアンネットワークを用いて事業環境の変化に即応して戦略を修正するための手法を提案します。

ここで言う「戦略」とは、「攻めるべき領域」「守り切らなければならない領域」をはっきりと定義することです。それは事業領域、市場領域、製品領域、技術領域などにおいて、それぞれに定義されなければなりません。従来の戦略マネジメント手法で使用される情報をSOMを用いてマップにすることで、自社と競合他社の勢力範囲を可視化することができます。
SOMによる戦略マップは、戦国大名の国取り地図と同様に見ることができます。すなわち、マップ上で自社領域を飛び地が生じないように広げ守ることが、より強固な戦略を展開することを意味します。自社の勢力範囲で他社から攻め込まれると危険なのはどこか？自社の勢力範囲をより強固にするためには、どの領域を奪取しなければならないか？という発想でマップを分析することにより、ピンポイントで、戦略的な事業、市場、製品、技術の開発テーマが明らかになります。

バブル崩壊以降の日本（国も企業も）の問題点は、環境が大きく変化しているにもかかわらず、従来の戦略に固執し続けて、失敗を広げてしまうという行動を繰り返していることです。残念ながら、我々人間には、すべての事柄を100％正確に認識して、それに基づいて合理的な判断を下す 、ということは実行不可能なのです。80年代に流行した戦略マネジメントの最大の欠点は、そうしたことが実行可能であると信じる「素朴科学主義」に基づいていた点です。それゆえに、日本の大企業は90年代以降、軒並み戦略的敗北を喫する結果となったのです。
マインドウエア総研は、その反省からスタートして、長年の研究の結果、ベイジアンネットワーク(インフルエンス・ダイアグラム）を用いて不確実な状況のもとで、さまざまなシナリオを確率的に想定して、不測の事態を事前にシミュレーションすることが、今日の日本企業への処方箋として最適であるという結論に達しました。ガチガチに固定された戦略ではなく、事業環境の変化を想定して、あらかじめ戦略の修正方法を決めておくことで、いざというときに混乱に陥ることなく、整然と素早く方針転換できるアジル経営が実現できます。

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