ネットワークCのインスタンスIを他のネットワークNに適用するために(Iを表現するN中のインスタンス・ノードを介して)、I(というよりむしろIのノード)をNの他のノードに接続するメカニズムが必要です。 モジュール化と情報隠ぺいを強制したいので、IのノードがIの外側に親を持つことは許されません。それはモジュール制約(あるCPTのドメインは他のネットワークからのノードを格納し得る)に違反します。したがって、入力ノードのコンセプトが必要になります。 Iの入力ノード(ネットワーク・クラスCなどで宣言される)は、入力ノードに向かうべきN中のノードの代替ノードとみなされます。
図1のネットワークは、いくつかの指標パラメータ(income, educationなど)の間の関係性と、これらが人々の政党支持(Republican または Democrat)の確率分布にどのように影響するかを説明する、ネットワーク・クラスPersonのインスタンスを格納します。指標変数 Incomeは、たとえば、3つのステート "High"、"Medium"、"Low"を持つラベルつき離散確率変数で、母平均を反映して、確率分布 P(Income) = (0.1, 0.7, 0.2)に関連づけられることができます。ここで、我々のネットワークに適用されるべき、このネットワークのインスタンスについて、指標変数Incomを我々の関心となっている亜母集団にマッチする異なる確率分布 P(Income 1) = (0.3, 0.65, 0.05)を表現する変数に結合できることが必要です。 したがって、Person ネットワークの指標変数は、Personのインスタンスが現れるネットワークの実際の変数に向かうべき、入力変数として宣言されます。ということで、我々は、"Income 1" とラベルされたノードからインスタンス・ノードの入力変数"Income"に結合リンク を作成しました。同様に、ノード"Edu. 1"は、入力ノード"Education"に向かいます。
図 1: "Income 1" と "Edu. 1" は、インスタンス・ノードPerson_1の入力変数 |
入力ノードを実ノードと混同してはいけません。入力ノードとタイプが一致する実ノードは、入力ノードに向かうことができます。つまり、入力ノードは、それに向かうノードと同一になります。しかしながら、入力ノードが、それに関連づけられた結合を持たない場合、入力ノードを格納するネットワークは、まだ使用(すなわち、ジャンクション・ツリーにコンパイルして、推論に使用)できます。その場合、入力ノードは、実ノードとして扱われます。つまり、各入力ノードは、単に通常のノードとして、それに関連づけられたCPTを持ちますが、入力ノードが定義されたネットワークのインスタンスを格納しているネットワーク中の入力ノードに向かうノードがない場合のみ、このCRTが使用されます。
オブジェクト指向ネットワークのチュートリアルで、入力ノードの使用法の事例があります。
出力ノードの説明も参照してください。 入力ノードと出力ノードは、インタフェース・ノードと総称されます。
翻訳者:多田くにひろ(マインドウェア総研)