プロファイル分析
暫定的なクラスタリングの結果が得られると、次にやるべきことは「プロファイル分析」です。すなわち、各クラスタ（またはグループ、セグメント）の統計的特徴を分析します。
一番簡単な方法は、各クラスタの属性（変数）の平均を求めることです。通常の統計ソフトでも、各クラスタの平均値を折れ線グラフで表示する機能があったりします。しかし、より厳密には、これは多重比較検定を行うことが含意されます。実際のところ、通常の統計ソフトで、クラスタ数を変更したり、さらには計算に含める変数を変更したりして、この分析を繰り返すことは、ほとんど不可能に近いぐらい煩雑な作業となってしまいます。
一般に普及している階層型クラスタ分析の解説では、クラスタリングのアルゴリズムに関しては詳細に説明しながら、この分析ステップに関してはほとんど触れられていなかったりするので、ますますクラスタ分析が間違って使用される原因にもなっているようです。しかしながら、従来はとても煩雑だったので、多くの教育者もあまりこれについては触れたくなかったのではないかと思われます。
Viscovery SOMineでは、このプロファイル分析がとても素早く強力に行えます。マップ上で選択したグループと参照グループを比較して、選択したグループの統計的特徴を瞬時にグラフ表示することができます。グループの範囲は、ノード、クラスタ、近傍、選別、マップ全体の中から選ぶことができます。また参照グループも、グループ範囲を指定して、「参照グループを設定」ボタンを押すことで、任意の領域を参照グループとして設定できます。手順としては、まず参照グループを設定しておいて、任意のノードを選択し、（そのノードを含む）グループ範囲を選択することで、グループ・プロファイル・ウィンドウのグラフが比較の結果を表示します。
グループ・プロファイル・ウィンドウ
このほか、クラスタの特徴ウィンドウにクラスタごとの統計的特徴（各クラスタとマップ全体を比較）を一覧表示させることもできます。
クラスタの特徴ウィンドウ