オブジェクト指向ネットワークとは,通常のノードに加えてインスタンス・ノードを含むネットワーク(すなわち,ベイジアンネットワークまたはインフルエンス・ダイアグラム)です.インスタンス・ノードは,他のネットワークのインスタンスを表現します.言い換えると,インスタンス・ノードは,サブネットを表します.もちろん, インスタンスが他のネットワーク内に存在するネットワークは,それ自身,オブジェクト指向ネットワークを問題ドメインの階層的記述(または階層モデル)とみなすことができるインスタンス・ノードを含むことが可能です.インスタンス・ノードを用いてネットワークを構築することの利点は主に3つあります:
インスタンス・ノードは,それがインスタンスであるところのネットワーク(マスター)のコピー中のいくつかの(基本)ノードを介して,他のノードに接続します.(インスタンス・ノードは,それがインスタンスであるところのネットワークのコピーであると考えられることに注意してください.) これらのノードは,インタフェース・ノードと呼ばれます.我々は,情報隠ぺいをサポートしたいので,インスタンス・ノードは,マスター・ネットワーク中のノードの部分集合のみからなります.インタフェース・ノードは,入力ノードと出力ノードの集合に細分化されます:
インスタンス・ノードは,2種類のモードで表示できます: 開く(そのインタフェース・ノードを表示)と閉じる(他のノードと同じサイズ).インスタンス・ノードを開いたり,閉じたりしたときに,ノードが重なったり,ノードの距離が離れる問題を避けるために,Hugin グラフィカル・ユーザー・インタフェースは,ノードを移動するための基本的な機能を提供します. この機能は,ネットワーク・プロパティ・パネルのOOBNタブのチェックボックスをクリックして,有効にしたり無効にしたりできます(図1参照).
図 1: OOBNタブを表示するネットワークのプロパティ・ダイアログ・ボックス |
オブジェクト指向ネットワークのチュートリアルは,Huginグラフィカル・ユーザー・インタフェースを用いてオブジェクト指向ネットワークを構築する方法を説明します.
翻訳者:多田くにひろ(マインドウェア総研)