インスタンスをトラバース

"インスタンスをトラバース"機能は、実行モードでインスタンス・ノードを選択して、ネットワーク・メニューまたはポップアップ・メニュー(右クリックで表示)から "インスタンスをトラバース"を選んで呼び出すことができます。これは、インスタンスが派生したクラスのコンパイルされたバージョンが入っている含む新しいウィンドウを開きます(図1参照)。

図 1: Studfarm ネットワークでのHorseクラスのトラバーサル・フレーム

トラバーサル・フレームの機能は、とても制限されています。エビデンスの挿入とプロパゲーションに関する操作のみが含まれます。

トラバーサル・フレームの主要な目的は、フレームからクラスの利用可能なあらゆるインスタンスにエビデンスを移転する能力です。"エビデンスを移転"ボタンが押されているとき、利用可能なインスタンスのリストが表示され、トラバース・フレーム内のあらゆるエビデンスが、選択されたインスタンスにコピーされます。入力ノードは特別なケースであることに注意してください:他のノードが入力ノードにつながっている場合、 そのエビデンス(またはlack of same)は、入力ノードのエビデンスを無効にします。つまり、そのノード上のエビデンスは、トラバーサル・フレームからコピーされません

Figure 1: A traversal frame with the "Transfer Evidence" button pressed.

インスタンスのトラバースは、OOBNで作業しているときに、とても便利かもしれません。メイン・ネットワーク(すなわち、トラバースされるべきインスタンス・ノードを持つネットワーク)では、インスタンス・ノードの構造を検討する方法がありません。インスタンス内のノードと対話する方法は、確信度バー内のノードをクリックするだけであり、これは無構造な情報(インスタンスにノードを封入することを除いて)を格納します。フレームのトラバースによって、まだエビデンスの挿入と取り消しを可能にしたまま、その構造が解明されます。トラバーサル・フレームのなかに存在するどのインスタンスでも、それ自身、トラバースされ得るような、再帰的なトラバーサルが明らかに可能です。


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翻訳者:多田くにひろ(マインドウェア総研