Hot Links
ADVOCATE II - 知能化ロボティックスへの突入自立走行ビークルが、研究段階から実用へ移行しようとしており、それらはさらに確実にかつ安全に動作することが期待されています。故障検出や修復、そして本当の自動走行(予期しない状況への適応能力)の観点から、このようなビークルの設計や運転には、より厳しい要求があります。 .ADVOCATE II の目的は、 無人の水中および地上のロボティック・アプリケーションの性能を向上させるアーキテクチャの設計と開発にあります。 .ADVOCATE とは、ADVanced Onboard diagnosis and Control of Autonomous sysTEms(自立走行システムの改良型オンボード診断および制御)の略です 目標は、環境もさることながら、システムそれ自身の安全性の増大、自動化の増大、システムの効率や信頼性の増大です。これらの目標は、既存の制御システムに知能を追加して、システムのいかなる機能障害も診断して復旧できるようにした新しい制御ソフトウェアによって達成されるでしょう。アーキテクチャは、異なるAI技術を組み込み、融合する能力を兼ね備えるように設計されています。 主要な目標は、知能化された診断・制御ソフトウェアを用いて、ロボットの不確実性をよりよくマネジメントすることですが、特殊すぎて再利用ができないような開発は避けたいところです エンドユーザーADVOCATE II プロジェクトには、3社のエンド・ユーザが関与しています:
エンドユーザーのアプリケーション各エンドユーザについて、さままざな種類の故障に関する複数の診断問題が考慮されています。
エンドユーザーのビークルIfremer社のビークルIfremer社のビークルは、テスト・プールまたはシミュレーションで操作されるVORTEXという名前の実験の水中ビークルをベースにしています。このビークルは、小型実験遠隔操作ビークル (ROV)ですが、全自動のミッションをプログラムできて実行できるので、制御の観点からは,AUVとみなすことができます。VORTEXは、AUVとみなすことができ、長時間の探査タスク専用ではなく、診察タスク用(たとえば海事アプリケーション)です。機械的には、このビークルは、図に示すように、事前に位置を定義せずに、さまざまなアクチュエータを配列するチューブ構造の基盤からなります。この構造体の中心部は、さまざまなセンサーを含むビークル・エレクトロニクスを格納するメイン・エレクトロニクス・パッケージです。
ATLAS社のビークルドイツの教育科学・研究技術省のサポートとプロモーションのもとで開発されたDeepCビークルは、図に示すように、海洋学とoceanlogicのアプリケーション用の、水面上のコンポーネントと連携した完全自律走行水中ビークルです。 DeepCの顕著な特徴の1つは、 反応性の自律です。この特性は、状況適応型ミッションを可能にし、 マルチ・センサーのデータ融合、画像評価、および高度な意思決定手法に基づくビークル制御を可能にします。能動および反応プロセスの目的は、さまざまな海域で、そして、さまざまな地勢の存在の中での、より長時間の水中ミッションのために、より高度な信頼性と安全性を実現することです。
UAH社のビークルADVOCATE II プロジェクトの中で、UAHは自律走行モードと遠隔操作モードの組み合わせで動作する地上ビークルを展開しました。このビークルは、通路、ホール、オフィス、研究室などからなる大規模な建物の中を営業時間後に監視するタスクを実行することを意図しています。この目的のために、UAHは現在、図に示すようなBARTロボットを展開しています。運転は、ワイヤレス・イーサーネット・リンクを介して、ビークルから基地局へ連続的に送信する画像に応じて、遠隔的にそのアクチュエータに命令することによって、グローバル・ビークル・ナビゲーションが担当します。 ADVOCATE II アーキテクチャADVOCATE II アーキテクチャは、さまざまな種類のロボティック・アプリケーションでの診断、修復、再計画のための知能化手法を導入します。このプロジェクトの全体的な目的は、自律走行ロボティック・システムの信頼性と効率のレベルを強化することで、次のようなことです。
ADVOCATE II アーキテクチャは、異なるモジュール間の一般的な通信プロトコルに基づく分散アーキテクチャです。このアーキテクチャは、 モジュール式で、既存システムに簡単に展開、適合します。これは、下記のような5種類のモジュールからなり、見方によれば多数のマン・マシン・インタフェースです。このアーキテクチャは、既存のソリューションにさまざまな人工知能手法を簡単に統合できるように設計されています。 ADVOCATE II アーキテクチャは、モジュール間の通信のための中心点であるディレクトリ・モジュールを取り囲んで組織化されています。 XMLに基づくテクノロジー、およびSOAP (Simple Object Access Protocol) やUDDIなど、HTTP通信プロトコル上のいくつかの革新的な最新技術が使用されています。 HTTPプロトコルは、それ自体軽いものです。過負荷を制限するために、単一のデータ・パッケージ(小さな XML 文書)が送られて、モジュールで簡単に制御されます。 ADVOCATE モジュールロボット・パイロティング・モジュール (RPM)このモジュールは、ミッション計画を管理し、ビークルのセンサーやアクチュエータと直接通信します。特定のサブシステム上で動作する複数のRPMが、ADVOCATE II アーキテクチャー上で接続できます。このプロジェクトに参加している各エンド・ユーザ(UAH, ATLAS, and Ifremer)は、対応するパイロット・モジュールに関与します 決定モジュール (DM)このモジュールは、診断の結果による意思決定についての知識を格納する一般部と特殊部を持ちます。DMは、全体的な診断と修復プロセスを管理し、下記の機能を含みます: - 視/診断/修復プロセスの制御, - インテリジェント・モジュールが提供する不確実情報の統合, - 診断と修復動作の検証(必要に応じて), - 診断と修復に関して人間のオペレータ(もしいたら)と対話. - 修復動作を修復計画に変換. インテリジェント・モジュール特定の知識の使用して実行的ロボット上で現実問題を解決するために、さまざまな人工知能手法を用いて、各アプリケーション用の複数のインテリジェント・モジュールが、現在開発されています。インテリジェント・モジュールは、診断(サブシステムの状態の識別)、修復動作の提案、またはその両方を提供する機能を含みます。現状での実装は、下記のモジュールからなります: - ベイジアンネットワーク (BBN). - ファジィ・ロジック (FL). - ニューロ・シンボリック・システム (NSS). ディレクトリ・モジュールディレクトリ・モジュールは、このアーキテクチャの中心です。IBMが提供するJava UDDI ツールを用いて実装されることを意図しています。ディレクトリ・モジュールは、ADVOCATE II プロジェクトのすべてのインテリジェント・モジュールとパイロット・モジュールを統合できるようになるでしょう。これの目的は、実時間仕様のソフトウェアを統合するために、SOAP実装に追加するアップグレード機能の設計で構成されています。 コンフィギュレーション・ツールこれは、ADVOCATE II システムのあらゆるモジュールのためのXMLコンフィギュレーション・ファイルの生産を容易にするオフライン・フレンドリ・アプリケーションです。システムのグラフィカルな表示を生成することにより、ユーザは、コンフィギュレーション・ファイルの合致を確認することがで、システム内のモジュールの挙動を予見できます。 使用されている人工知能テクノロジーベイジアンネットワーク (BN)BNは、モデルされたドメインのエンティティ間の因果関係を表現するモデルです。インフルエンス・ダイアグラム(ID)は、このモデルに意思決定と価値(効用)の関数を付け加えたものです。 関係性の強さは、確率を用いて表現されます。効用関数は、意思決定者の好みを記述します。 BNとIDは、多くのクラス分類(診断)問題、または意思決定問題、とくに間違いのあるデータ、不完全なデータ、不確実なデータの場合、または感度分析や矛盾分析、情報価値の計算などを含む場合に適しています。 ニューロ・シンボリック・システム (NSS)増分ニューロ・シンボリック・システム(INSS)は、専門家によって書かれた記号ルールとして、ドメインの初期専門知識を表現します。 これらのルールは、オンライン診断で使用するために、ニューラル構造にコンパイルされています。コンパイルされたニューラル・ネットワークは、代表的な事例の集合で訓練(学習)してテストされます。このニューラル・ネットワークの改良版は、システムが機能している間に間違って分類された事例が生じる場合に実行できます。そして、これらの新しい事例は、初期学習ベースに追加されます。 したがって、システムの知識が増加して、初期知識の保全が保証されます。 ファジィ・ロジック (FL)ファジィ・システムは、ファジィ・ルールの方法で(記号的な)専門家の知識を表現します。ファジィ・ルールは、専門家が使う言葉にとても近い表現で意思決定や制御のプロトコルを記述する言語的変数(言語的レベルで評価される)を用います。専門家が使う言葉とファジィ・ルールの表現との間のその "近さ"は、知識抽出のプロセス単純化して、意思決定プロセスを専門家が理解しやいものにします。さらに、内在する推論手法は、とくに不確実またはノイズの多いデータで動作する意思決定または制御問題によく適します。 結論ADVOCATE II プロジェクトの主要な目的は、水中と地上のロボティック・アプリケーションの信頼性を増加させるために、インテリジェントな制御モジュールの実装を可能とするソフトウェア・アーキテクチャを開発することです。 .マーケティングの観点からのこのようなコンセプトの興味深さが、マーケット・スタディによって実証されました。 ADVOCATE IIプロジェクトに関する最新情報は、次のサイトで見られます:http://www.advocate-2.com . 学術論文
|